ダイブコンピューターが故障したらどうする?

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問題と正解

問題:ダイビング中にダイブコンピューターが故障した場合には、バックアップ用のダイブコンピューターを使ってダイビングを続けます。バックアップ用のダイブコンピューターを携帯していない場合にはどうすればよいでしょうか?

正解:浮上して安全停止を行い、ダイビングを終了する


解説とまとめ

ダイブコンピューターは、減圧不要限界や水深・浮上速度などをリアルタイムで管理する命綱です。
これが故障してしまった場合、自分の減圧リスクを正確に把握できなくなるため、すぐに対応が必要です。


なぜダイビングを終了すべき?

📴 減圧不要限界(NDL)が不明になる
→ 残り時間がわからない状態での潜水は、減圧症のリスクが非常に高くなります

📉 浮上速度や深度もわからない
→ 速すぎる浮上や、誤った水深での行動が起こる可能性も。

🔁 反復ダイブに影響する
→ その後のダイビングにも正しいデータが使えず、安全管理ができなくなります


実際にどうすればいい?

即座にダイビングを中止する判断を!

浮上中は浮上速度を慎重にコントロール
→ およそ9〜10m/分以内を意識。できれば他のダイバーと一緒に上がるのが安心。

安全停止(3〜5mで3分間)を必ず行う

ログブックには「コンピューター故障」の記録を明記


バックアップの重要性

🕹️ ダイブコンピューターの故障は意外と起こることがあります
だからこそ、以下の準備が重要です

対策内容
📟 バックアップコンピューターの携行1人に2台が理想(特にディープやテクニカルダイブでは必須)
⏱️ アナログの水深計&タイマーの併用最低限の水中情報が把握できる
🧑‍🤝‍🧑 バディとの協力体制バディがコンピューターを持っていれば一緒に安全に浮上できる

まとめ

今回の問題:
「ダイブコンピューターが故障し、バックアップを持っていないときは?」

正解は:

浮上して安全停止を行い、ダイビングを終了する


ダイブコンピューターは“あればいい”のではなく、“なければ潜ってはいけない”機器。
不具合を感じたら迷わず終了、これがプロの判断です。
安全は、勇気ある撤退から始まります。

出典:PADI OPEN WATER DIVER MANUAL

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