目次
問題と正解
問題:水底に向かって潜降すると、ウェットスーツは?
正解:水圧で圧縮され、深度が深くなるほど浮力と温かさを失う
解説とまとめ
この問題は、水圧とウェットスーツの関係を理解しているかを問うものです。
ウェットスーツの仕組み
ウェットスーツは、ネオプレンゴムという気泡を多く含んだ素材で作られています。
この気泡が:
- 保温効果を生み出し
- 浮力をもたらしてくれます
しかし、水中に潜ると、そこに水圧が加わることで、この気泡に変化が起きます。
潜降による変化とは?
潜降すると水圧が増し、それにより:
深度が深くなると… | ウェットスーツの状態 |
---|---|
ネオプレン素材が圧縮される | 内部の気泡が小さくなる |
結果 → 浮力が減少する | → 中性浮力を維持しづらくなる |
保温力も低下する | → 体温が奪われやすくなる |
つまり、深くなるほどウェットスーツは「薄く」「冷たく」「沈みやすく」なるのです。
なぜこの知識が大切?
浮力の低下により:
- 潜降が加速して危険になることがある
- 深度が変わるたびにBCDでこまめな浮力調整が必要になる
さらに、保温効果が下がるため、特に長時間のダイビングでは低体温症リスクもあります。
間違いやすいポイント
誤解 | 実際は? |
---|---|
ウェットスーツは深度に関係なく同じ性能 | 圧縮により性能が変わります |
厚手のスーツならどこでも温かい | 深度が深いほど効果は薄まります |
対策とポイント
- BCDを使った浮力調整は段階的に・こまめに
- 深く潜るほど寒くなることを前提に、保温対策を!
- ログブックには「ウェットスーツの厚さ」と「深度に応じた体感」も記録すると◎
まとめ
今回の問題「水底に向かって潜降すると、ウェットスーツは?」の正解は:
水圧で圧縮され、深度が深くなるほど浮力と温かさを失う
深く潜れば潜るほど、スーツは“頼りなくなる”ということを忘れずに!
出典:PADI OPEN WATER DIVER MANUAL