問題と正解
問題: ダイビングをしている間、バディと離れずに一緒にい続けるにはどうすれば良いですか?
正解: 誰がダイビングをリードするか、お互いの位置やどこに行くかを決めておく。
解説とまとめ
ダイビングは、水中という非日常の環境で行うアクティビティです。そのため、安全と楽しさを両立させるためには「バディ・システム」の徹底が欠かせません。
この問題では、ダイビング中にバディと離れずに一緒に行動するための方法が問われています。正解は、「誰がダイビングをリードするか、お互いの位置やどこに行くかを決めておく」というものです。これは、水中での迷子やトラブルを未然に防ぎ、スムーズなダイビングを行うための基本的な準備行動の一つです。
バディとは何か?なぜ重要か?
バディとは、ダイビング中に行動を共にするパートナーのことです。スクーバダイビングは、自然環境の中で行うため、さまざまな予期せぬ状況が発生する可能性があります。
- 機材のトラブル
- 急な浮力変化
- 周囲の視界不良
- ナビゲーションの誤り
このようなときに頼れるのが、一緒に潜っているバディの存在です。バディが近くにいれば、助け合うことができ、安心感も増します。そのため、水中では常にバディと一定の距離を保って行動することが推奨されています。
バディと離れないために必要な準備
水中でバディとはぐれないためには、**事前の打ち合わせ(プレダイブチェック)**が非常に重要です。以下のポイントをしっかりと確認しましょう。
1. 誰がリードするかを決める
バディが2人いる場合、どちらかが「リーダー(先頭)」を務め、もう一方が「フォロワー(後方)」を担当することを明確にしておきます。これにより、どちらが進行方向を決めるのか、誰が速度をコントロールするのかが明確になり、水中での混乱を防ぐことができます。
2. お互いの位置を確認しておく
「右側について泳ぐ」「常に目視できる範囲にいる」「真横に並んで泳ぐ」など、水中での相対的な位置関係を事前に決めておくことで、バディとはぐれるリスクを大きく減らすことができます。
3. どこに行くか、どのコースを潜るかを共有する
エントリーポイントから、どの方向に進み、どの辺りまで行く予定か、また、どのくらいの深さで潜るか、どのくらいの時間潜るかといった基本的なダイビングプランを共有しておきましょう。水中での目的地や行動が一致していれば、離れにくくなります。
実際に水中で注意すべきこと
準備をしたうえで、実際の水中では以下のような点に注意して行動することが重要です。
- こまめに周囲を確認する:特に透明度が低い海域では、少し目を離すとバディを見失ってしまうことがあります。
- スピードを合わせる:バディとのフィンキックのスピードを合わせ、一方だけが進み過ぎないように注意します。
- 定期的に意思疎通する:OKサインや指差しなどのハンドシグナルを使って、常にバディの状態を確認します。
もしバディとはぐれてしまったら?
どれだけ準備をしていても、何らかの要因でバディとはぐれてしまうことはあります。そうしたときには、事前に取り決めておいた「再会手順」に従って行動することが大切です。
たとえば、
- 30秒間その場でキョロキョロと探す
- それでも見つからなければ水面に浮上する
- 水面で再合流を試みる
といった基本的なルールを共有しておくことで、パニックになることなく冷静に対処できます。
まとめ
今回の問題「ダイビングをしている間、バディと離れずに一緒にい続けるにはどうすれば良いですか?」の正解は、
「誰がダイビングをリードするか、お互いの位置やどこに行くかを決めておく。」
でした。
この内容からわかるように、バディとはぐれないためには、水中での行動よりも「事前の打ち合わせ」がカギとなります。
- ダイビングのリーダーを決める
- お互いの位置を明確にする
- 潜るコースや目的地を共有する
- 再会手順を事前に確認しておく
これらを徹底することで、バディとは常に一緒に行動でき、安全で楽しいダイビングが実現します。
バディとの信頼関係は、水中での安心感を生み出します。どんなに経験を積んでも、バディ・システムの基本は常に守ることが、安全なダイビングへの第一歩です。
出典:PADI OPEN WATER DIVER MANUAL