問題と正解
問題: 偶然、水中で何かに絡まってしまいました。最初にするべきことは何ですか?
正解: 止まって、考えて、行動する。
解説とまとめ
ダイビング中に、釣り糸やロープ、水中の植物などに引っかかってしまったら、どうしますか?
パニックになって無理に動いてしまうと、状況はさらに悪化してしまいます。
このときの正解は、「止まって、考えて、行動する」。
これは水中でトラブルに遭遇したときの基本中の基本の対処法です。
「止まって」がなぜ重要?
何かに絡まったとき、無理に体を動かそうとすると、
- 絡まりが悪化する
- 別の器材(ホースやゲージなど)が引っかかる
- エアの消費が早くなる
- パニック状態に近づく
といった危険な連鎖が始まります。
まずはその場で止まること。
それだけで、状況が落ち着き、次にどうするべきかを冷静に考える余裕が生まれます。
「考える」で道が見える
次に「考える」。
自分が何に引っかかっているのか、どの器材が関係しているのかを確認しましょう。
この時、息を止めず、深くゆっくり呼吸を続けることがとても重要です。
浮力が保たれていて、落ち着いていれば、状況はコントロール可能です。
ここでバディに助けを求めるという選択肢も、考えて判断する中のひとつです。
「行動する」は落ち着いて、確実に
最後に「行動する」。
慎重に、自分で外せるようなら絡まりを解きます。
手が届かなかったり、自分で対応できそうにない場合は、バディに合図を出して助けを求めるのが正解です。
無理をしてはいけません。
安全第一で、一歩ずつ確実に行動することが大切です。
もしもの備えとして
このような「絡まり」のトラブルは、どんなに注意していても起こる可能性があります。
そのため、日頃から次のような備えをしておくことが安全につながります。
- ナイフやシーザーなど、カットツールを携帯する
- バディとの距離を常に意識しておく
- トラブル対応の合図をしっかり覚えておく
- 万が一の絡まりに備えて、定期的にシミュレーションしておく
まとめ
今回の問題「水中で何かに絡まってしまいました。最初にするべきことは何ですか?」の正解は、
**「止まって、考えて、行動する」**です。
覚えておくべきポイントはこちら:
- 「止まる」ことでパニックとさらなる絡まりを防ぐ
- 「考える」ことで状況を正確に把握できる
- 「行動する」ことで安全な方法を選べる
冷静さが安全への最短ルート。
万が一のときに落ち着いて対処できるよう、知識と心構えを備えておきましょう。
出典:PADI OPEN WATER DIVER MANUAL